何者にもならない小市民

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米中もし戦わば


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『米中もし戦わば』ピーターナヴァロ

米中衝突のシナリオをなるべくわかりやすく、そして公平に解説した本。空母、ミサイル、核、潜水艦などのよく知られた軍事力はもちろん情報戦、諜報戦、法律戦の分野も門外漢にわかりやすく丁寧に記述した良書だと思う。

個人的に印象に残ったのは2つ。

 

1つは中国だけが持つという対艦弾道ミサイルの話。アメリカの軍事力の象徴たる空母がもはや絶対的な存在ではないとしたら、衝撃的なことです。しかしこれは受けいれなければいけないことです。技術の進歩に合わせて有効な武器は変わっていくものですよね。アメリカにはぜひ現実をみて時代に乗り遅れないでほしいです。戦艦に頼って空母群に手も足も出なかった二次大戦の日本のような状況にならないことを願います。

もう1つは情報戦の話。これはもう率直に、「アメリカさんアホすぎません?」て思います。国防に関する機器に中国製製品を使うの正気か?この時代に情報戦に関する危機感が薄すぎます。なぜこうなったのか……

 

まあ感想はいろいろありますが、それはともかく軍事シミュレーションを読むのはわくわくしますね。日本人にとっては他人事ではないのでわくわくしている場合ではないですが。

 

評価 7.0/10