何者にもならない小市民

読んだ本とか漫画の感想やメモ

『真実の10メートル手前』 感想

私は気づいた。あらゆるものの影がくっきりとする夏の日差しの下、太刀洗の顔色に赤みがさしている。それは、一日中太陽に炙られたゆえの日焼けだっただろうか?

 

 

真実の10メートル手前 (創元推理文庫)
 

 真実の10メートル手前 (創元推理文庫)

 

米澤穂信の文庫最新作です。

大ファンですから、買ってきました。

 

さよなら妖精』に続く「ベルーフシリーズ」2作目というのが正しいでしょうか。

 

 『さよなら妖精』はもともと「古典部シリーズ(氷菓シリーズ)」として予定されていたプロットを練り直したものらしいので古典部ファンも興味があったら読んでみるといいかもしれません。

えるたそ~とどことなく似たようなキャラも出てきます。

さよなら妖精 (創元推理文庫)

さよなら妖精 (創元推理文庫)

 

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千反田える

 

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就活、スパムコメント

今月はほとんど本を読まずに就活です。

 

正直「どうしてもこの業界に行きたい」とかそういう熱意は無いのでとりあえず企業説明会に行きまくってます。ESも書いています。今週はテストをたくさん受けます。

 

でもどの企業も推薦利用枠ばっかりで、自由応募枠が少なかったり...

企業の採用ページに登録してみたら「あなたの大学からは自由応募できません」とか書かれててヒエーとなる毎日です。

 

地方公務員めざして勉強しておけばよかったかなーとかちょっと後悔。

経済学とかならわりと自信あったんですけどね。一般教養も。

法律系は苦手です。

 

 

説明会に行きまくって気づきましたが、スニーカーってとっても足に優しい靴なんだなって実感しました。

普段スニーカーで歩き回るのとか結構好きなんですが、革靴だと1時間も歩くと足の裏が痛くなります。

 

 

ES書くの難しいですね。

だってどうしてもやりたい仕事とかないですし。

もっといえば働きたくないですし。

志望理由を書こうとするたびに「別に志望してないなぁ……」とか思っちゃって手が止まる。 

 

性格的にも積極的なタイプではないので「学生時代に頑張ったこと」みたいなエピソードにも苦労します。

頑張ってこなかったんだなあ……

 

まあ頑張ります。就職浪人とかなったらどうしましょうね。

博士課程には絶対行きたくないんですけど。

 

何とかなるかな。

 

 

 

話はかわりますが、最近毎日ブログにスパムコメントがつきます。

英語で精力増強剤の販売ページへ誘導しているみたいです。

 

今のところは見つけ次第コメントを削除してIPアドレスもブロックしているのですが、

向こうも毎回違うIPアドレスからコメントしてくるみたいで、いたちごっこという感じ。

 

コメント承認制にはなるべくしたくないんですけど、今後もスパムコメントが続くならちょっと考えざるをえないですね。

何か良い対策はないものでしょうか??

 

まあ今のところ手動削除&アク禁で対応できるレベルなので

今まで通りオープンにのんびりやっていきます。

 

そんな感じ。

 

『ラメルノエリキサ』 感想

傷は消せないし、時間は戻せない。

でも、こんな風に害された状態のまま生きていったら、私は歪んでしまう。歪んでしまった私を、私は愛せるだろうか。自分自身にすら愛されなくなるなんて、耐えられない。

私はすっきりする必要がある。 

 

ラメルノエリキサ (集英社文庫)

ラメルノエリキサ (集英社文庫)

 

 本屋で発見した小説。腕組みと不敵な笑みが印象的です。

帯に「やられたら絶対やり返す」「宮部みゆき氏絶賛!」と書かれていたのが目にとまりました。

 

女子高生の復讐少女が活躍するミステリといえば、米澤穂信小市民シリーズ

スイーツと復讐を何よりも愛する主人公、小佐内ゆきが魅力的です。

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

 
春期限定いちごタルト事件 前 (Gファンタジーコミックス)
 

 

小市民シリーズの大ファンたる私としては、『ラメルノエリキサ』の「やられたらやり返す」という帯と表紙の不敵な笑顔をみたら買わずにはいられません!

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『緑陽のクエスタ・リリカ』 感想

まだ、自分にできることはある。

動けなくとも、剣も杖もないのだとしても。

考えるのだ。彼方の深淵を覗き込むように、最後まで。終わりまで。

それこそが魔術師の真の杖だ。 

 

 

 

いつかの記事でもちょろっと書いたような気がしますが、米澤穂信と並んで私が敬愛する作家がこの相沢沙呼

弱い気持ちを振り絞って前へ進む勇気と、すべすべした女性のふとももを繊細に描写することに命をかけているミステリ作家です。

 

そしてこの『緑陽のクエスタ・リリカ』はそんなミステリ作家の相沢沙呼ライトノベルに挑戦した貴重な作品。

  

分類はハイ・ファンタジーというんでしょうか、中世ヨーロッパを舞台に剣と魔法が飛び交い知恵と勇気が道を切り拓く、王道で濃密なファンタジーです。

SAOとかの最近の異世界転移モノとは違い私たちの住む世界の価値観を持っている人はいません。

主人公を含め、基本的には全員中世の価値観を持っています。強い者が正義というのは世の常だし、エルフやゴブリンは人間より下等だし、公平な司法などありません。

神の名の下にエルフが迫害され、金のない人間には誰も味方につかない世界。理不尽がはびこる世界。

その中で主人公は理不尽への抵抗を忘れません。

 

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勝手にりゅうおうのおしごとかんそうせん! 居飛車と振り飛車、捌き

りゅうおうのおしごと!読者かつ超初心者向け解説記事第3回。

今回は居飛車振り飛車について。

 

  • 前提 戦法は2つしかない
  • 居飛車は王者のパスサッカー
  • 振り飛車は一撃必殺のカウンターサッカー
  • 「捌く」とは

 

3巻から生石さんという振り飛車が得意な棋士が登場し、八一がオールラウンダーを目指したりしています。

その違いは何じゃいなという方向け。

作中では「居飛車は理論派、振り飛車は感覚派」と説明されていたかと思いますが、私のブログでは今回もサッカーで例えようかなと思います。

このシリーズでは将棋盤を出さずに解説するのが私の目標です。

今回はいつにも増して単純化した説明になるのでご了承ください。

 

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