『東京城址女子高生』1巻感想
「ここに昔お城があって そして滅び 残るはわずかな遺構のみ
栄枯盛衰を感じられて楽しいでしょ?」
「何言ってんだマジで」
いつも行く本屋の漫画コーナーでオススメされていました。
表紙のイラストがたいへん好みだったので購入決定。
こういう絵柄は2000年代によくあったような気がしますが最近は少し珍しいでしょうか。私が少女漫画をほとんど読まないだけか。
比較的目鼻立ちがしっかりしていて良いですね。
山田果苗、注目リストに加えておかねば。
普通の女子高生あゆりが城址マニアの同級生美音に導かれ都内の城址を巡るという内容です。
1巻では世田谷城、石浜城、深大寺城、江戸城、稲付城、成宗城を巡ります。
ちなみに私は江戸城以外知りませんでした。
主人公あゆりは都内の高校2年生。勝ち気な性格、サバサバした口調にショートカットがよく似合います。
ころころと変わる表情が魅力。
ある日、あゆりは彼氏の浮気を問い詰めたところ逆ギレされ喧嘩に。
そしてイライラして投げた空き缶が道ばたを歩いていた女の子にクリーンヒット!
お詫びに何でも言うことを聞くと言ったところ、彼女はこう言います。
東京城址散策部に入ってくれないかなっ
何が楽しいの?と思いながらも美音に振り回されつつ城跡を巡るうちに、あゆりは身近に埋もれている城の遺構とそれが持つ歴史の魅力に気づき始めます。
そんなお話。
この本、とっても初心者にやさしいです。
顧問の先生が城址について深い知識を紹介するのですが、サバサバ女子あゆりはテキトーに聞き流して美音の話すちょっとしたこぼれ話を聞いたり、それすら聞かず(聞いてるけど)に招き猫を買ったりと自由な城址巡りを楽しみます。
↑べらべら話す先生
↑聞いちゃいない
「じっくり城の歴史を知りたい!」という読者は先生の細かい説明をゆっくり読んでも良いですし、「雰囲気だけ感じたい!」という読者はあゆりと一緒に読み流して綺麗で忠実に描かれた風景や2人のテンポの良い会話を楽しむこともできます。
アクセス方法やマップも書かれていて、これを片手に週末に城址を巡ってみるのもいいかなーと思うようになりました。
城址巡りと漫画の聖地巡礼が同時にできるのでとってもお得な気がします。
ちなみに作中で紹介されている道灌山公園は私も行ったことがあります。
西日暮里駅を降りてすぐ。
急な階段をひいひい言いながら上ったところにある小さな公園です。
すぐ近くには開成高校。
まずはここを再訪してみようかな-。
そんな感じ。