小学校で読んだ冒険ファンタジー小説を懐かしむ
就活で読書習慣が消えてからあんまり読書をしなくなってしまった気がします。
とりあえず今は「十二国記シリーズ」を読んでいます。
名作ファンタジーとして名高いですしアニメにも漫画にもなっていますが、私自身はあらすじすら知りません。
今後いつどこでネタバレを踏むともわかりませんので今のうちに読んでおきたいところ!
とりあえず『魔性の子』だけ読みました。今は『月の影、影の海』を読み始めています。
まあこれの感想記事はそのうち。
今回はまた懐かしむネタの記事。私は懐古厨なんです。まだ20代なのに。
小学校低学年の頃、週末には両親に連れられて近くの図書館に行くことが多くありました。
だいたい私は漫画コーナーで『忍たま乱太郎』『かいけつゾロリ』を読んでいたと思います。
『忍たま』はアニメと違って原作(いや、絵本版だったか?)だと結構怖い話もあった気がします。幽霊屋敷に行く話がとても恐ろしかった記憶。題名は忘れた。なんで私は心に残った話のタイトルをいつも忘れてしまうのか!
それらもだいたい読み尽くしてからは児童文学を読んでいました。
その中でも特に記憶に残っている小説を懐かしみます。
手元に本はありませんしおぼろな記憶を頼りに書くので間違ってるかもしれませんが。
二分間の冒険
『二分間の冒険』は有名作らしいですね。
あらすじ
小学6年生の悟は校庭で出会った黒猫「ダレカ」に異世界に連れてこられる。
この世界でダレカは誰かに変装しているらしい。それはこの世界で一番確かなもの。
この謎を解いてダレカが誰かを当てないと元の世界に戻れないと言われる。
そして悟は竜退治に抜擢される。
(こう書くと展開が唐突すぎて意味わからんが実際はちゃんと流れがあった。記憶があいまいで覚えていない。)
竜退治には男女ペアの子供達が30組選ばれる。ほとんどは竜を退治できずに……(どうなるんだったかな?)
感想
悟とペアの女の子かおりは道中、石に突き刺さった抜けない聖剣をあっさり抜いたので「君たちは勇者だ!特別だ!」と知らんおっちゃんに勇気づけられるシーンがあります。
ところがこれが実は演技で、剣は誰でもあっさり抜けるし竜退治に選ばれた子供たちは全員ここでおっちゃんに勇気づけられていたということが後でわかります。これが記憶に残りました。
子供って、誰しも未熟な頃は
「自分が世界の主人公で、親は親の役をした何か(「誰か」ではない)だし、友達は友達の役を演じる何か」
みたいにうっすら考えているところがあると思うんですよ。一人っ子は特に。だってそうじゃなかったら親が私に無償の愛を注ぐ理由がわからない。
で、この本の「お前は自分は特別だと思い込んでいるが、実は自分と他人は同じレベルの存在である」という描写が当時の私にとって衝撃だったんじゃないかと思います。
こじつけかしら。
かおりとの淡い好意、竜との対決、ダレカの謎、と見所もたくさんで面白かったです。
現実世界に戻ってきた最後のシーンのセリフも良い。
「こんなところで何してたの?誰かと遊んでたの?」
「うん。ダレカと遊んでた」
選ばなかった冒険
選ばなかった冒険―光の石の伝説 (偕成社ワンダーランド (17))
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『選ばなかった冒険』は同じ作者のもう1つの名作。個人的にはこっちの方が好きでした。
あらすじ
小学生の学は気づくと学校の中でゲームの世界に迷い込んでいた。そして昼は学校生活、夜はその学校で勇者として冒険をするという二重生活が始まった……
感想
ゲームの世界に入り込むというのは誰もが一度は夢見ることですよね。
しかも夜の学校がそのままダンジョンになるというのが私の心をつかみました。
夜の学校のちょっとした不気味さが冒険の舞台としてあまりにもピッタリ。
冒険モノなんですが明るく楽しく強く!という感じではなくて主人公達は比較的無力で自分の身を守るのに精一杯なのが意外な展開。
敵キャラにも感情があるし(死ぬ間際に残す言葉が結構きつい……)、斬られると鋭い痛みが走るという結構生々しい世界観なのが私にとっては新鮮でした。
個人的に一番印象に残ったのは一緒にダンジョンを冒険する女の子が縛られるシーン。子供心に絶望感とともに興奮を覚えました。
小学生にして若干性癖が歪んだ気がします。
めっちゃどうでもいいですけど、「ドラえもん」の大長編てだいたい中盤のピンチシーンとしてしずかちゃんが縛られるじゃないですか。
小学生はあれでみんな緊縛に興味覚えますよね!?
これは王国のかぎ
失恋し、泣き疲れて眠って目覚めたら、そこは——アラビアンナイトの世界に飛び込んだ中学生・上田ひろみ。不思議な力を持つ「魔神族」としての旅が始まる!
ランプの精として異世界転生してしまったひろみがランプの持ち主のイケメン王子と共に旅する冒険ファンタジー。
完全に女の子向けの話だけど男性でもたぶん楽しめる。
ラッキースケベがあったり王子の弟が女体化してしまったりするシーンがあった記憶。
今思えばラノベだったのかな(当時にラノベという言葉が普及していたかよくしりませんが)。
でもお色気描写関係なく、冒険小説としてすごく面白かった。ランプの精の特性を活かしたピンチの切り抜けかた、そしていざというときは王子の華麗な剣捌き!
本当にワクワクさせられました。
大人が読んでもバッチリ楽しめる良い作品だった思います。
魔法使いが落ちてきた夏
東京・新都庁の上空に異空間が…。一枚のポストカードに、魔法使いからのSOSが発信されていた。魔法が大好きなカナが異次元の戦いに巻き込まれる、夏のファンタジー。
主人公カナが魔法使いの「阿修羅」とともに厳しい戦いに巻き込まれていくお話。
「シュガッ」「ゴウッ」とかの擬音が多く臨場感たっぷりの戦闘シーンが記憶に残りました。(記憶違いだったら申し訳ないですが)
阿修羅さんのイケメンっぷりが半端ない。ちなみに当時私は阿修羅は男だと思って読んでいたのですが、調べてみたらどうやら女性だったらしい。なにそれ尊い。
個人的に印象に残っているのは、戦いで疲労困憊した阿修羅がベッドに身を投げ出して眠るときの描写。「体がベッドに沈み込み疲労が重力に従ってベッドに融けていく」みたいな感じの表現だったと記憶していますが、これがなぜか私の腑に落ちた。
以来私自身寝るのが楽しくなった気がします。
余談ですが阿修羅が石版に拘束されてだんだん石化していくシーンでまた私の性癖は歪むことになりました。石化、良い……
というわけで私の読書趣味の礎になった4作品でした。
チャンスがあれば買って読み返したいですね。
そんな感じ。
(半分ぐらい私の性癖を語っているだけでは……?)