何者にもならない小市民

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『紅井さんは今日も詰んでる。』1・2巻(完)感想

「 そう 将棋指しはわがままなのよ

相手の主張を咎め 己の主張はムリにでも通す」

「ますますコイツと関わりたくねー」

 

 

 

 

藤井聡太四段の29連勝、「ひふみん」こと加藤一二三フィーバー、羽生善治永世七冠誕生など、将棋界が盛り上がり認知度が一気に上がった2017年。

ライトノベル界では『りゅうおうのおしごと!』が大人気を博してアニメ化までいきました。

将棋漫画では私はこの『紅井さんは今日も詰んでる。』を推していきたいです。

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紅井小馬は高校1年生にして既に奨励会1級。天才美人棋士と巷で呼ばれているが、実際はわがまま、人見知り、成績底辺。友達はほとんどおらず国語準備室を私物化して授業をサボってはソファに寝そべっている有様。これでプロになれなかったら人生が詰みますよ……

新任国語教師で将棋部顧問(ただし将棋は全く知らない)の只野はそんな彼女をなんとか国語準備室から追いだして更生させようとしますが、今日も小馬に振り回されて……

という4コマギャグ漫画です。

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将棋指し特有の難儀な職業病や意味不明な言動(ついつい初心者をフルボッコにしてしまう、10時のおやつは外せない、居飛車穴熊を絶対許さない、飛車はお兄さんにしたいタイプ)でへりくつをこねては部屋に入り浸る小馬。

それに対して将棋を知らない只野先生が一般人視点から終始冷静にツッコミを入れていくのが基本スタイル。

 

3話からもう1人の女子高生棋士・黒木成が登場。ゆるふわっぽい見た目ですが男性恐怖症で触れた男を殴らずにいられないという凶暴さ。もうツッコミが追いつきません。それでも殴られながらツッコミを入れる只野先生に敬礼。

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この作品の魅力はなんといっても将棋ネタの豊富さです。『りゅうおうのおしごと!』は将棋界のネタがこれでもかと詰まっていますが、こちらは将棋ファンのあるあるネタが満載。

 

オジサマ萌えになるとかは本当によくわかります。

将棋指さない人からしたら性癖大丈夫かって感じるでしょうけど、ほんとにそうなるんです。藤井猛先生の指にうっとりしたり、深浦先生の髪をかき上げる動作にドキッとしたりするんですよ。どっちも40代のおじさんですけど、そういう仕草がマジで色っぽいんです。

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この似顔絵めちゃくちゃうまいです。

 

 

わずか2巻で完結してしまいましたが、将棋ファンなら何度でもクスリと笑える良作でした!

 次回作の「それほど暇ではありません。」も期待してます。

 

そんな感じ。

 

 

 

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