何者にもならない小市民

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『じけんじゃけん!』1巻・2巻 感想

 

私はミステリのためには努力を惜しまん女じゃけね!

 

じけんじゃけん! 1 (ヤングアニマルコミックス)

じけんじゃけん! 1 (ヤングアニマルコミックス)

 

 

 

じけんじゃけん! 2 (ヤングアニマルコミックス)

じけんじゃけん! 2 (ヤングアニマルコミックス)

 

 

 前からちょっと気になってた漫画を買ってきました。

 

ミステリ研究会の部長、白銀百合子先輩は容姿端麗・頭脳明晰ながらミステリのためには努力を惜しまないちょっと変わった先輩。日々ミステリを読み、また自分でもトリックを考える。トリックに必要とあらばマネキンを抱えて学校に来るし、死んだふりもする。毒入り(?)クッキーも実際に焼く。

高校2年の主人公、戸入は先輩目当てで入部したものの奇行に走る先輩に振り回されつつなんだかんだ楽しんでいく……といった感じ。

 

まあいわゆる「変人巨乳お姉さんギャグ漫画」ですね(こういうジャンルにちゃんとした名前があるんでしょうか?)。「だがしかし」の系統といえばわかりやすいでしょうか。

 

3話からは戸入の幼なじみの四ツ名、11話からは百合子の親戚でハーフのアイリスも加入してさらにカオスに。謎を出したりいちゃいちゃしたり謎を解いたりいちゃいちゃしたり……戸入以外みんな広島弁でしゃべるのがかわいい。

 

 

1巻で個人的に好きだったのは8話の「とうじょみすてりじゃけん!」。

百合子が2つのコップに水を汲んできて、好きな方を戸入が選んで飲んだところ戸入の選んだ方には塩(毒のかわり)が入っていたが百合子の方はなんともない。戸入は自分の意思でコップを選んだはずだが、さて、百合子はいかにして戸入に毒入りのコップを誘導したのか?という謎。

真面目な謎解き来たか!?と思わせつつ真相は相変わらずきったないトリックなんですが、実際盲点を突かれたのでかなり笑わせてもらいました。

 

2巻では21話「××××じゃがしかたがないけん!」の百合子と四ツ名のアンジャッシュ的すれ違い会話が面白かったです。四ツ名の恥ずかしがる顔がいいですね。

26話「みすりーどじゃけん!」はミステリを少し読む人間としては共感できる会話でした。読んでいるミステリのトリックがわかってしまった百合子が戸入に言うセリフ。

証人がほしい!私は「確かにこの人は読み終える前に犯人を当てとりました」って云うてくれる証人がほしい!

まあこの気持ちすごくわかります。読んだ後から「予想通りだった」って言ってもなんか負け惜しみしてるみたいでダサくて言えませんよねえ。かといって百合子みたいに読み終える前にどや顔でトリックを人に聞かせるのもダサい(百合子がやればかわいいけど)。それで外してたら更にダサい。

 

 

あとは、全体的に四ツ名がかわいい巻だったと思います。ロッカー閉じ込め回とか特に。「きゅーん」って眉が下がった顔最高。

 

3巻は12月26日発売だそうです。楽しみ!

 

(ここまで四ツ名が女の子であることをネタバレしないように四苦八苦しながら感想を書いてきましたけど、2巻の書影を貼った時点でバレてることにようやく今気づいた。もー……)

 

 

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